はじめに
インスタンス(ドメイン)と連合しない、という行為は一般ユーザーからするとシンプルなことであるように見えます。 つまり、「そのインスタンスとやりとりしない」ということであるかのように。
しかし、実際はかなり複雑で、完璧な解は存在しないものです。
ここでは、宇宙庭園の「Reject」と「ブロック」の措置について説明します。
Rejectの仕組み
AkkomaのRejectはMRFという機能によって実現されます。
これは、外から来たメッセージに対して適用される、一種のフィルタです。
ここでいうメッセージは投稿のことだけでなく、フォロー、リピート、ブロックなどあらゆる種類のアクティビティを指します。
フィルタであるため、例えばメディアを取り除く、投稿にNSFWをつける、フォローアクティビティはブロックする、など幅広く適用可能です。
Rejectは対象インスタンスからのあらゆるアクティビティを削除します。 つまり、そのインスタンスから宇宙庭園に対するあらゆるメッセージが受け付けられなくなります。
ただし、実際に何が行われているかということに注意する必要があります。
例えば、AというインスタンスをRejectすれば、Aで行われた投稿は宇宙庭園で受け取られません。 しかし、Aインスタンスの投稿をBインスタンスのユーザーがリピートした場合、これはBインスタンスのアクティビティとして宇宙庭園は受け取ります。
また、出ていく(outgoing)メッセージに対しては適用されません。 宇宙庭園で行われた投稿、フォロー、ブロックなどは対象インスタンスにも届きます。
Rejectした後、Rejectされたインスタンスから宇宙庭園のユーザーをフォローできないため、新たに投稿を取得しようとする試みは失敗します。
ただし、こちらもAインスタンスがRejectされた状態でもBインスタンスのユーザーが宇宙庭園の投稿をリピートした場合はAインスタンスでも受け取れますし、単純にBインスタンス経由で見るということも可能です。
Fediverseでは構造的に完全なブロックはないということに注意してください。
Outgoing block
MRFによるRejectはincomingにのみ適用されますが、宇宙庭園では必要と認められる場合はoutgoing blockingを行うことがあります。
ただし、これはユーザーにとって意識する要素はほとんどありません。 outgoingを止めても宇宙庭園の投稿やユーザーを見ようとする人を止めることは不可能だからです。
Outgoiung blockingの大きな意義は、宇宙庭園の投稿を連鎖的に取得することを防ぐためです。 スパムの場合、発見したユーザーに手当り次第という場合があり、これによって宇宙庭園のユーザーが多くリストされてしまうと、そのようなスパマーが新たな踏み台インスタンスを獲得したときにより多くの宇宙庭園の住人が被害を受けることになります。
これを軽減するため、スパム活動が活発なホストはOutgoing blockingを行っています。
ただし、これはあくまで気休めにすぎません。 他のインスタンスのツリーから宇宙庭園のユーザーが発見されることは往々にしてあるためです。
適用基準
宇宙庭園でRejectを適用するのは以下のホストです。
- (無差別に、または宇宙庭園に対して)スパムを送り付けている
- (無差別に、または宇宙庭園に対して)攻撃的な行動をした
- (無差別に、または宇宙庭園に対して)迷惑行為をしている
そのインスタンスにそのようなユーザーがいるということは、Rejectの理由になりません。 そのインスタンスに多数のそのようなユーザーがいる、そのインスタンスでそのようなアクティビティが活発である、あるいはそのインスタンスの責任者(管理者やモデレーター)がそのような行動をとっているといったことが理由になります。
インスタンスとしての積極性とは関係なく、登録時に認証がないようなインスタンスはそのような用途のターゲットにされ、踏み台として使われる場合があります。 そのような場合もRejectの対象になります。
一度適用されたRejectが解除されることは、原則としてありません。
Rejectは、宇宙庭園の運営上必要な場合のみ行われます。
報告
処理上は、他インスタンスのノートも通報することができます。 ただし、通報されても他インスタンスのユーザーに対して宇宙庭園が何らかの措置を行うことはできません。1
これがインスタンスのRejectにつながる場合は別です。 当該インスタンスからのそのような行為が多数通報された場合は、Rejectを行うことがあります。
このため、宇宙庭園では現状、外部ユーザーの通報も容認しています。